大学院進学について

大変ありがたいことに,大学院に進学して私の指導を受けたい,というお話を時々いただいたりします.ただ私はあくまでも人類学・考古学をメインとする大学院の所属教員です.したがって,院試および大学院での授業内容は,人類学・考古学が中心になってしまいます.進学を希望される方々は,そちらをまずはご理解いただければと思います.

実際,人間進化をメインに研究されたいという場合,他にもっと適した場所があるかとも思います.文化進化をやりたい場合でも,特殊な条件に当てはまらない限り,当研究室を志願する理由はあまりないというか,他のより良い研究室があると思います.考古学の哲学などのように科学哲学系の内容でも,まあ他の研究室の方が色々と良いだろうと思います.ご相談いただいた際にもそちらを紹介する場合が少なくありませんので,こちらもどうぞご理解ください.

どういう方が当研究室に向いていそうかと言えば,

  • 学部までに考古学や人類学の基礎的な訓練は受けている(考古学であれば遺物の実測であったり,発掘の経験があったり).
    →修士課程を修了し,埋蔵文化財行政関係へ就職するには必須の条件です.あと,私は実測できませんし発掘もやりません.
  • でもこのまま考古学や人類学の通常の研究をするだけでは物足りないし,三次元計測や文化進化(あるいは何かしら多少方法論など)の側面から研究もしてみたい.
  • 基本は博士課程への進学は考えていない.

という感じでしょうか.博士課程への進学を視野に入れておられる場合は,直接ご相談ください.

参考までに,私が指導教員として担当した修士論文と修了後の進路一覧です.

  • 2022年度:縄文時代後晩期の情報伝達―石冠類の研磨技術からみた側面―→埋蔵文化財行政職に就かれました.
  • 2023年度:弥生時代後期におけるサヌカイト製石器の生産と流通→埋蔵文化財行政職に就かれました.
  • 2023年度:弥生時代北部九州における甕棺墓埋葬方位の規則性について→一般?行政職に就かれました.
    →こちらの一部は以下論文として出版されています.Maikuma, M and Nakao, H.. 2024. Cultural evolution of ritual practice in prehistoric Japan: The kitamakura hypothesis is examined. Letters on Evolutionary and Behavioral Science, 15(1), 1‒8. https://doi.org/10.5178/lebs.2024.114