大変ありがたいことに,大学院に進学して私の指導を受けたい,というお話を時々いただいたりします.ただ私はあくまでも人類学・考古学をメインとする大学院の所属教員です.したがって,院試および大学院での授業内容は,人類学・考古学が中心になってしまいます.そして,本研究室で人間進化であったり文化進化であったり、またそれらと関連する研究をしようとしても,周囲は一般的な考古学や人類学を研究されている方々が大半です.この点をご理解いただいた上で,進学の是非をご検討ください.

参考までに,私が指導教員として担当した修士論文と修了後の進路一覧です.

  • 2022年度:縄文時代後晩期の情報伝達―石冠類の研磨技術からみた側面―→埋蔵文化財行政職に就かれました.
  • 2023年度:弥生時代後期におけるサヌカイト製石器の生産と流通→埋蔵文化財行政職に就かれました.修士論文の内容は投稿準備中です.
  • 2023年度:弥生時代北部九州における甕棺墓埋葬方位の規則性について→一般?行政職に就かれました.
    →こちらの一部は以下論文として出版されています.Maikuma, M and Nakao, H. 2024. Cultural evolution of ritual practice in prehistoric Japan: The kitamakura hypothesis is examined. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 15(1), 1‒8. https://doi.org/10.5178/lebs.2024.114
    もう少しまとまった内容については,現在投稿準備中です.

また,2024年4月現在,私が指導している修士課程の院生さんは1名おられますが(2024年度前半に修了予定です),すでに埋蔵文化財行政職に就かれています.